September 29, 2008

アイアンマン

Ironman

  米本国では大ヒットを記録した、我らの鉄神の初の本格的実写映画。
 日本でのヒットは最初から期待できないと思っているせいか、かなり
 遅れての公開となった。実際私も日本ではつらいだろうなとは思って
 いるのだが(苦笑)。
  内容は見事にアイアンマンだったと思う。設定こそベトナム戦争から
 アフガニスタンのテロとの戦いへと現代的なアレンジが加えられている
 が、捕らえられてパワードスーツを作って脱出するところから、段々と
 スーツがバージョンアップしていくところ、トニー・スタークが一筋縄
 ではいかない屈折した男だというところ、しっかりとアイアンマンの
 世界が描かれている。心臓に近づいていく破片を食い止める電磁石で
 あったはずの胸の装置がいつの間にか、なし崩し的にペースメーカーに
 なってしまっているところまで同じらしいし(笑)。マニアから一般的な
 親子連れまでしっかり引きつけることの出来る、お手本のようなアメコミ
 映画だったと思う。まぁ、これだけの演技陣を揃えればいい映画ができ
 ないはずはないといったところか。
  エンドクレジットの後にはあのアイパッチの男が登場し、否が応でも
 アベンジャーズへの期待が高まる。その前には雷神とキャップの映画が
 くるわけで、アメコミファンには本当に嬉しい時代になったものだ。
  85点。もう少しカッコイイ活躍シーンがあってもよかったかとは思う
 が、全体のバランスを考えるとちょうどいいあんばいだったのかも。

  「アイアンマンIRON MAN
   監督 ジョン・ファヴロー
   キャスト ロバート・ダウニー・JR テレンス・ハワード
        ジェフ・ブリッジス グウィネス・パルトロ
   ニック・フューリーはあのサミュエル・L・ジャクソンだ!(笑)。

  *画像は、プログラムがメタリック仕様だったので前売りの半券です。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 26, 2008

ウォンテッド

Wanted

  「ナイト・ウォッチ」「デイ・ウォッチ」で特異なビジュアル・
 センスを爆発させたベクマンベトフ監督のハリウッド進出最新作。
 この映画もほとんどがそのビジュアルという面から語られることに
 なるのだろう。美しい軌道を描いてカーブしていったり、多段式
 ロケットのように宙を切り裂く銃弾。主人公の特別な知覚能力を
 表現する音と映像のコンビネーション。運命を織りなす巨大織機。
 華麗なダンスを思わせるようなカーアクション。そしてすべてを
 象徴するかのように美しく舞うアンジェリーナ・ジョリー。
  だが、私はこの映画のすばらしさはそのプロットにあると思う。
 普通のハリウッド映画ならすんなりと通過儀礼を通り抜けて新たな
 自分を獲得して活躍するはずの主人公がなかなかその一歩を踏み
 出せず、踏み出したと思ったらまた足踏みをしたり。そして完全に
 暗殺者となった後に訪れるどんでん返しと悲劇(フラタニティの
 メンバーがどうも好きになれないやつらだなと思っていたので
 本当にしてやられたという感じ(苦笑))。もう少しハッピーな
 終わり方でもいいかとも思うが、やはり暗殺者が幸せになっては
 いけないのかとも思うし。
  80点。暗殺者にあるまじき大暴れの列車シークエンスは何か
 他の手がなかったのか、とも思うけど。

  「ウォンテッドWANTED
   監督 ティムール・ベクマンベトフ
   原作 マーク・ミラー J.G.ジョーンズ「WANTED
   キャスト ジェームズ・マカヴォイ モーガン・フリーマン
        アンジェリーナ・ジョリー テレンス・スタンプ 他

| | Comments (0) | TrackBack (1)

September 16, 2008

大決戦!超ウルトラ8兄弟

Ultra8brothers

  ティガ、ダイナ、ガイア、そして昭和の4兄弟を競演させる手法と
 してのパラレルワールドという発想は悪くないと思う。実際これだけの
 キャストが勢揃いすると(アメリカに移住している榊原るみや、一度
 引退してしまった橋本愛まで!)それだけでお祭りのようで楽しいと
 思ってしまうことは否定できない。冒頭の「武田薬品」には痺れたし
 (年齢がばれる(笑))ミライの「帰りマン兄さん」には笑わせてもらった。
 それだけで満足できればいいのだが…。
  ウルトラマンが実在しない、それでいてウルトラマンという子供番組
 が放映された世界で実際にウルトラマンが登場するとはどういうこと
 なのか、放映されたウルトラマンに登場するハヤタと今回変身すること
 になるサイクルショップのハヤタとの関係性はどうなっているのか、
 忘れていたものを思い出して変身するとはいったいどういうことなのか、
 そのあたりのつめがとても甘いのだ。それに赤い靴の少女とフードの
 魔人の正体が一切わからないのも厳しい。そのあたりをきちんと絡めて
 描き、決着をつけることが出来ればもっとすっきりとした作品になって
 いたはずだ。例えば長らく宇宙で魔人と戦っている少女が多元宇宙の
 異世界からウルトラの力を呼び、適合者に与える。だが、与えられた方
 の覚悟がなければ変身はできないという設定にするとか。何となく
 長野博をどうしても主役に据えなければならなかったという裏事情が
 脚本に透けて見えるような気がするのはうがちすぎだろうか。
  70点。いい加減ジャンボキングタイプの怪獣はやめた方がいい気が
 するのだが(笑)。

 「大決戦!超ウルトラ8兄弟
  監督 八木毅
  キャスト 長野博 つるの剛士 吉岡毅志 五十嵐準士
       黒部進 森次晃嗣 団時朗 高峰圭二
       吉本多香美 斎藤りさ 橋本愛
       桜井浩子 ひし美ゆり子 榊原るみ 星光子 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 02, 2008

ハンコック

Hancock

  小さく良くまとまった佳品だった。この夏はアメコミヒーロー映画が
 多数公開されているが、このハンコックはそれを逆手に取ったような
 作品。スーパーパワーを持っているがアル中で自己中で孤独なダメ男が
 ある男との出会いをターニングポイントにして生き方を改め、さらには
 記憶喪失で忘れている自分の過去も取り戻していくというお話だ。
 おそらくこの映画の第一のポイントはこのダメヒーローの描写という
 ことになるだろう。ホームレスのような服装で空を飛び、そのパワーで
 被害が出ることを躊躇しない、今までには描かれたことのない超人像を
 描くことだけでもこの映画が作られた意味があると思う。さらにはそれ
 だけで終わらず、後半ハンコックの正体があらわになるにつれ物語は
 悲恋とも悲劇とも言える方へ進んでいき、ラストシーンは少しもの悲しさ
 さえ感じる。叫びながら月へ向かって飛んでいくハンコックの叫びは
 本当に切なく響いていたな。
  ただ不満に思うこともある。ひとつは、やはり前半と後半で別の映画
 になってしまった感がぬぐえないこと。それはハンコックの秘密をすべて
 セリフで処理してしまったことにもつながっていると思う。そしてもう
 ひとつはヴィラン(悪漢)が弱すぎること。戦闘力とか権力が弱いという
 のではなく、キャラクターとしてあまりに弱すぎることだ。ハンコックが
 いる世界なら、それに対抗する圧倒的なヴィランがいて当然だと思うし
 それを相手に最後に大暴れして欲しかったというのが正直な感想だ。ま、
 そこまでやってしまうと、この作品のまとまり感がなくなってしまう気も
 するのは確かなのだが(苦笑)。
  80点。ジョン・ハンコックとは独立宣言書に最初にサインした有名な
 人の名前で、「サインする」という意味で使われるらしい。それをその
 まま書いてしまったという笑い話なのだが、日本人にはわからないね(笑)。

  「ハンコックHANCOCK
   監督 ピーター・バーグ
   キャスト ウィル・スミス シャーリーズ・セロン
        ジェイソン・ベイトマン ジェイ・ヘッド 他

| | Comments (2) | TrackBack (0)

August 25, 2008

スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ

Clonewars

  一応スター・ウォーズサーガの一部だし、せっかく劇場で公開される
 とあって観に出かけたのだが。
  確かにそこにあったのはスター・ウォーズの世界だった。今となっては
 実写映画の方もCGが山盛りなのでメカやプロップなどはほとんど違和感が
 ない。ドロイドや顔を隠しているクローン・トルーパーもそのままだ。
 問題はキャラクターたちだが、こちらも変に俳優に似せようとしていない
 せいか、すんなり受け入れられた。ドゥークーなど、クリストファー・リー
 とはかなり違う顔になっているはずなのに、きちんとドゥークーに見える
 から不思議。スター・ウォーズファンなら押さえておくべき映画ではある
 と思う。
  ただ、やはりスター・ウォーズは実写で観たいというのが大きい。特に
 殺陣はアニメだと軽すぎる気がする。ピョンピョン跳びはねるのは悪い
 とは言わないが、ダンスとは違うのだからもう少し腰のしっかり入った
 剣劇を見せて欲しい。少し日本のチャンバラを観た方がいいかも(笑)。
  あと、これから先暗黒面に落ちていくアナキンの行く末がわかっている
 のがやはりつらい(苦笑)。エピソード4を最初に観た時のワクワク感や
 爽快感は望むべくもないな。
  75点。テレビシリーズの壮大な予告編という側面も否定できないか。

 「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズSTAR WARS THE CLONE WARS
  監督 デイブ・フィローニ
  製作総指揮 ジョージ・ルーカス
  声の出演 マット・ランター アシュリー・エクステイン
       ジェームズ・アーノルド・テイラー
       サミュエル・L・ジャクソン
       アンソニー・ダニエルズ クリストファー・リー 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 15, 2008

インクレディブル ハルク

Incrediblehulk

  前回のアン・リー監督の「ハルク」の評価が今ひとつだったがグッズの
 売り上げが良かったことからすべてを一旦リセットして新しいハルクを
 作り上げようとして出来た映画が今回のインクレディブルハルクである。
 前作よりもヒーロー映画寄りに少しだけシフトしていて、アクションを
 中心にしてヴィラン(悪党・敵役)も登場する。最後にはブルース・バナー
 が自分の意思で変身をするし、テレビドラマのハルクも射程に入れた
 「ヒーロー映画ハルク」になっていると思う。
  だがそれはこの映画が子供だましの安っぽい映画になっているという
 ことではない。今作では徹底的にブルース・バナーの心情に話の中心を
 置くことで、深いラブストーリーとも言えるドラマを作り上げることに
 成功していると思う。それはブルースがハルクに変身する過程を大胆に
 省略したことにも現れていると思う。
  ブルースが恐れを勇気に買える過程を見せることで決着をつけている
 この映画だが、その分ハルクの力がやや貧弱に思えてしまうのが難点か。
 前のハルクの感想でも書いたのだが、マーベルユニバースにおける
 ハルクとは圧倒的な力の顕現だと思う。ハルクと、彼と同等の力を持つ
 存在が戦ったりしたら、街一つ簡単に消し飛んでしまう気がするのだが
 そこまで要求するのは酷というものですかね。
  80点。シールドだったりニック・フューリーだったり、あまつさえ
 最後にはあの軍事産業会社の社長まで出てくるクロスオーバーぶりは
 あざとさを感じるほどだが、アベンジャーズが映画化される前振りだと
 思うと、それが相手の手だとわかっていても興奮せざるを得ない。
 アイアンマンにも期待してますよ(笑)。

  「インクレディブル ハルクTHE INCREDIBLE HULK
   監督 ルイ・レテリエ
   キャスト エドワード・ノートン リヴ・タイラー
        ティム・ロス ウィリアム・ハート 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 14, 2008

ダークナイト

Darknight

  確かに良い出来だった。バットマンとなってしまったブルースの苦悩、
 愛する者を失って心が二つに裂けてしまったトゥーフェイス=デントの
 悲痛、警官としての職分をまっとうしようともがくゴードンの焦燥、
 そしてこの映画においてはその正体が一切不明のジョーカーの狂気。
 それが決して絵空事ではなく、現実感を持ったまま描かれ、ゴッサム
 シティという街のリアリティと相まって素晴らしい作品に仕上がって
 いると思う。中でも特筆すべきは、惜しむらくも鬼籍に入ってしまった
 ヒース・レジャーの演技だろう。この手のジャンル系映画には珍しく
 アカデミー賞の呼び声も高いその狂気の演技は、この作品の肝になって
 いるとさえ言えるし、全編にわたって張り詰める緊張感は彼の存在あって
 のもの。ラストシーンの「宣言」にもしびれたし、鑑賞後の満足感は
 この上なし、である。
  ただ私のバットマン像とは一致しなかったのも事実。DCユニバースに
 おいてバットマンの立ち位置は「知略の人」ではないだろうか。私に
 とってはスーパーマンが陽と力を象徴し、バットマンは陰と知恵を象徴
 しているのだ。今回のバットマンは知略合戦でことごとくジョーカーの
 後手に回り、最後は禁じ手のような力業をも使っている。最後の最後には
 戦略でジョーカーを上回るバットマンを見たかったというのも正直な感想
 である。
  そしてもう一つはトゥーフェイスにたいして例の「コイン作戦(わかる
 人だけわかってね(笑))」を使えずじまいだったところか。確かにお約束
 過ぎるしリアリティを崩すぎりぎりの線にある演出だとは思うが、そこは
 やはり採用して欲しかったな。
  85点。首の動くバットスーツは意外と違和感がなかったです。

 「ダークナイト THE DARK KNIGHT
  監督 クリストファー・ノーラン
  キャスト クリスチャン・ベール マイケル・ケイン
       ヒース・レジャー ゲイリー・オールドマン
       アーロン・エッカート マギー・ギレンホール
       モーガン・フリーマン 他

| | Comments (2) | TrackBack (0)

August 08, 2008

ハプニング

Happening

  私がここで映画の感想を書く時は出来うる限りネタバレはしないように
 書いているつもりだ。もちろんそれは大どんでん返し=叙述トリックが
 その特徴の第一にあげられるナイト・シャマランの映画においては何よりも
 大切にされなければならないことだろう。それは重々わかっているのだが、
 今回はあえて書きたいことがある。それは今回の「ハプニング」においては
 大どんでん返しはない、ということだ。それを期待してこの映画を観て
 しまっては見終わった後「損したな」と思ってしまいかねない。それでは
 正しい評価ができないと思うのだ(今回私はそれで失敗した(苦笑))。
 その上でこの映画を観ればこれが昔のSF映画やパニック映画を現代に
 よみがえらせたものだとわかるだろう。ヒッチコックの「鳥」であったり、
 「ボディ・スナッチャー」などのテイストによく似ている。そういう映画
 なのだ。
  だが正直に言うとそういう映画としても成功しているとは言い難い気が
 する。様々な自殺を見事に映像化していることと、風を上手に表現している
 ところはさすがシャマランという感じだが、ラストに向けて恐怖や不安が
 盛り上がっていく感じが足りない気がするし(テンポはいいし気を抜く
 ところはないのだが、それゆえに平板な印象がぬぐえない)、それによって
 こういう映画の評価が決まりかねない切り抜けた後の余韻の部分も物足り
 ない気がする。あの頃の映画は好きだしやろうとしていることは嫌いでは
 ないけれども。
  ぎりぎりの70点か。いやほんと、この人は「ナイト・シャマラン」と
 いうことでずいぶん損をしているのかも知れない。

  「ハプニングTHE HAPPENING
   監督・脚本・製作 M・ナイト・シャマラン
   キャスト マーク・ウォールバーグ ズーイー・デシャネル
        ジョン・レグイザモ アシュリン・サンチェス
        ベティ・バックリー 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 04, 2008

ドラゴン・キングダム

Forbiddenkingdom

  お話自体はよくまとまってはいるがごく普通の中華ファンタジーと
 いう感じ。ごく普通の青年が突然選ばれた戦士となり異世界に飛び、
 何事かを成し遂げ成長して元の世界に戻ってくるという、本当にごく
 普通のファンタジーである。だが、この映画の特筆すべきところは
 そのストーリーにあるのではない。そのごくありふれたファンタジー
 という容れ物にこれでもかと盛り込まれた中華の要素にあるのである。
 カンフーとカンフー映画を基本にして(それだけでもお腹一杯になる
 ほど盛りだくさんなのだが)、西遊記や酔八仙、白髪魔女なども入って
 いて、よくこの映画がハリウッドで出来たなと思うほど。オープニング
 もニヤリとさせられるしね。
  ただこの映画の本当の肝はやはりジャッキー・チェンとジェット・
 リーの競演だろう。あの蛇拳・酔拳のジャッキー・チェンと少林寺
 阿羅漢のリー・リンチェイ(あえて)がカンフー映画で競演し、しかも
 戦うのである。これが大事件でなくて何を大事件と呼ぼう。両者が
 初遭遇し戦うシーンはジャッキーが蛇拳を酔拳を使い、リーが蟷螂拳
 を駆使したりして、もうそれだけで当時のカンフー映画に夢中になった
 人間には感涙ものである。二人のカンフーシーンを観るためだけにでも
 金を払う価値があるとまで私は思うのだが。もちろん二人とともに、
 アクション監督をつとめたユエン・ウーピンの存在も忘れてはならない。
  80点。もう少し主人公の修行のシーンがきちんと描かれていると
 よかったかな。師匠と弟子の関係性がきっちりと描かれると感動も倍に
 なるかと思われ。

  「ドラゴン・キングダムTHE FORBIDDEN KINGDOM
   監督 ロブ・ミンコフ
   アクション監督 ユエン・ウーピン
   キャスト ジャッキー・チェン ジェット・リー
        マイケル・アンガラーノ リュウ・イーフェイ
        リー・ビンビン コリン・チョウ 他

| | Comments (0) | TrackBack (2)

July 28, 2008

ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発

Girara

 一言で言うと「ぬるい」映画である。
 昔懐かしの着ぐるみとミニチュアセットと操演の特撮も、コント集団
 「ザ・ニュースペーパー」を擁した政治風刺も、ビートたけしを引き
 ずり込んでまで見せようとしたギャグ・コメディの部分も、もう何も
 かもが「ぬるい」のである。確かにそれが河崎実の持ち味だし魅力では
 あるのだが、私たちの世代が狂喜して迎えた怪獣映画のフォーマットや
 様々な特撮作品のモチーフがちりばめてあるだけに、もっときちんと
 作ってくれたら、という思いを禁じ得なかった。やはり河崎にはここ
 まで大きなバジェットを与えてはいけないのではないだろうか?(笑)。
 そんなに大きくないかな?(苦笑)。昔のドーナツ盤のパッケージを
 真似たパンフレットは面白かったけどね。
  0点とも100点ともつけられる映画だ。個人的には前半のぬるいと
 いうよりはかったるい部分のマイナスもあってぎりぎり70点かな。
 民間人は手を出してはいけません(爆)。

  「ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発
   監督・脚本 河崎実
   キャスト 加藤夏希 加藤和樹 ザ・ニュースペーパー
        黒部進 古谷「アマギ隊員」敏 夏木陽介 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 14, 2008

ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌

Kitarou2

  前作「ゲゲゲの鬼太郎」と同じキャストスタッフで作られた第二弾。
 前作が今三つくらいだったのであまり期待はしていなかったのだが、
 前作よりはダークな鬼太郎になっているという話と、ぬらりひょんの
 緒形拳に少しだけ期待して観に出かけた。
  結論から言うとこのストーリーとこのキャラクターでどうしてもっと
 面白い映画にできなかったのだろうと首をかしげるばかりだった。
 キャストはノリノリだし、アクションも悪くない。鬼太郎が閻魔大王の
 はからいで死んだ母に会えるかも知れないという振りがきちんと活かさ
 れた結末。面白くなる要素はてんこ盛りのはずなのだが、映画は弾む
 感じがしないし、単なるばらばらなシーンの羅列の印象をぬぐえない。
 きちんと外し切れていないオフビート感とでも言えばいいだろうか。
 鬼太郎なのだからもちろんはずす場面は必要だろうが、それが必要以上
 に描かれすぎて、映画の統一感を損なっているような気がする。さらに
 登場人物の最初の立ち位置とその後の心の動きがよく見えてこないこと
 がそれに輪をかけている。正義の味方であることに疑問をもちつつある
 鬼太郎、ぬらりひょんに雇われて仕事をしてさらにその被害者からも
 金を儲けようとする鼠男。映画が始まった時のそれぞれの立場とでも
 いったそういう状況をまずきちんと描いておく作業を惜しんだために
 中途半端なまま話の流れにひきずられていく感じがしてしまうのだ。
 せっかくマーチングバンドのトランペットの演奏に悩む普通の女の子
 として描いた楓の描写は最後に活かすわけでもないし。
  前作よりはましな映画になっていたとは思うが、まだまだという感じ
 かな。70点。緒形拳の「わしゃ知らん」と例によって弾けまくってる
 田中「貓娘」麗奈が見所かと。

  「ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌
   監督 本木克典
   キャスト ウェンツ瑛士 北乃きい 田中麗奈 大泉洋
        間寛平 室井滋 田の中勇 
        寺島しのぶ 萩原聖人 緒形拳 他
        

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 07, 2008

スピードレーサー

Speedracer

  原色ギラギラの予告編を見た時にはどうなるのだろうと不安だったのだが
 そんな心配は全くいらなかった。タツノコプロの名作レーシングアニメ
 「マッハGoGoGo」を「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟が実写化
 した「スピードレーサー」である。
  確かにあんな重い装備を積んでレースになるのかとか、家族だけの小さな
 インディペンデントが大企業に勝てるマシンを、しかも二日で作ることなど
 できるわけがないとか、荒唐無稽であると言ってしまえばその通り。その通り
 なのだが、元がアニメーションであり、それに最大限の愛と尊敬を込めて
 作られたこの作品はそれでいいのだと言い切ってしまおう。アニメそっくりの
 キャスト、フォルムをそのままいかしたマッハ号、一番の核にあるのは家族の
 絆であるところ、そしてアニメのオープニングのあの印象的な「回り込み」
 をも再現してみせるほど、原作へのリスペクトにあふれたこの映画は、まさに
 マッハGoGoGoだったのだ。勝つとわかっていても燃えてしまう最後はあの
 テーマソングが流れることもあって感涙モノである。
  確かに画面は観る人を選ぶ映画かも知れない。だがそこを乗り越えさえ
 すれば、素晴らしいファミリー映画であり、素晴らしいレース映画であり、
 素晴らしいマッハGoGoGoなのだ。
  90点。はい、はっきり言って個人的趣味です(笑)。吉田竜夫、越部信義
 二人の天才を感じる映画でもあったな。

  「スピードレーサーSPEEDRACER
   製作 ジョエル・シルバー
   脚本・監督・製作 ウォシャウスキー兄弟
   キャスト エミール・ハーシュ クリスティーナ・リッチ
        ジョン・グッドマン スーザン・サランドン
        ポーリー・リット マシュー・フォックス 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

June 30, 2008

インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国

Ij4

  言わずと知れたインディ・ジョーンズシリーズの約20年ぶりの第4作。
 そこには多少年を取ったとはいえ、間違いなくあのインディがいたし、
 大がかりな、それでいて身体感あふれるアクションも相変わらず。マット
 の登場とマリオンの再登場は4作目として正解だと思うし、オーパーツと
 して有名な水晶ドクロとはひと味違う「あれ」を本物とした点はしてやら
 れたなという感じ。さすがに水準は超える作品になっていたと思う。
  やはり問題は冒険活劇映画であったインディシリーズで60年代70年代
 のB級SF映画へのオマージュを捧げようとした、その点にあったのだろう。
 最後のカタストロフィーで本物が現れてしまうことと、インディシリーズ
 が上手くかみ合ってない気がするのだ。もっと思い切ってどちらか極端な
 方に舵を切った方がよかったのではないかな。もっとも、SF寄りに作って
 しまってはもはやインディシリーズではないだろうし、冒険活劇寄りに
 作るのは難易度が高すぎるのかもしれない。ファミリー映画の落とし所と
 してはこれで正解、ということか。
  80点くらいで。B級SF、嫌いではないもので(笑)。

  「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国
   INDIANA JONES and the KINGDOM OF THE CRYSTAL SKULL
   監督 スティーブン・スピルバーグ
   製作総指揮 ジョージ・ルーカス
   キャスト ハリソン・フォード ケイト・ブランシェット
        カレン・アレン ジョン・ハート
        シャイア・ラブーフ 他 

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 30, 2008

ナルニア国物語 第2章 カスピアン王子の角笛

Pcaspian

  前作ではごく普通のファンタジー映画という感じだったナルニアの第2章。
 今回はより雄大により劇的に原作をアレンジした脚本になっていた。アレンジ
 自体は悪いことではないと思う。合戦をクライマックスに持ってくるのは常套
 だと思うし、それならばアスランの再登場はあのタイミングしかない。それに
 よって子供達の葛藤や成長がより際だち、咆吼一声の大逆転もより効果的だ。
 映画として考えれば決して間違いではない。ただのファンタジーではない!と
 いうCMはあながち嘘ではないのである。
  だが、それによってナルニア国物語で私の一番好きなところ、お伽話らしさ
 といったものが前作より更に薄まってしまったのは残念だ。壮大な冒険をして
 いながら、ロンドンに帰ってきてみればそれがちょっとした遠足だったかの
 ように感じられる、あの童話らしさメルヘンらしさがナルニアの魅力だと私は
 思っているのだ。それを指輪物語と同じ方法論で映画化するのはいかがなもの
 だろう、ということなのである。確かに童話らしさを活かして映画化するには
 アニメ化するくらいしか手はないのかもしれないが、もう少し方法があったの
 ではないだろうか──という注文は1が完成した時点で無理というものか。
  前作と同じ70点かな。リーピチープの活躍と世界の果てを観に3作目も
 劇場には行きますけどね(笑)。

  「ナルニア国物語 第2章 カスピアン王子の角笛
    THE CHRONICLES OF NARNIA PRINCE CASPIAN
   監督 アンドリュー・アダムソン
   原作 C.S.ルイス「ナルニア国物語 カスピアン王子のつのぶえ
   キャスト ベン・バーンズ ジョージー・ヘンリー
        スキャンダー・ケインズ ウィリアム・モーズリー
        アナ・ポップルウェル セルジオ・カステリット 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 19, 2008

ミスト

Mist

  救いの全くない映画だった。
  霧とその中に存在するナニモノかという超常的な現象よりも、そのために
 極限状態に置かれた人間の醜さや愚かさの描写に眼目を置き、あえて救いの
 ない映画にした意図はわからないでもない。ハッピーエンドが当たり前の
 ハリウッド映画にあって、このエンディングを持ってくるその勇気と英断は
 賞賛に値する。実績のあるフランク・ダラボンとスティーヴン・キングの
 コンビだからなしえたことだろうか。
  だが、ここまで救いのないエンディングを見せるのなら、もっともっと
 人間の描写とストーリーラインに工夫が必要だったのではないだろうか。
 登場する人間の反応は皆どこかで見たことのある典型的なものばかりな
 気がするし、全くと言っていいほど伏線のないストーリーはまっすぐに
 ながれていくだけ。主人公のポスターアート描きという職業が何かに
 活かされるとか、祖父の樹のエピソードに何か裏があるとか、つらいだけ
 ではない何かが必要だったのではないかと思う。衝撃的なエンディングを
 もっともっと活かす手があったと思うのだ。
  70点。最近こういう搦め手から描くSF映画が多いような気がする。
 昔のような正面突破で気持ちのいいSF映画を作るのは難しい時代なの
 だろうか。

  「ミストThe Mist
   監督 フランク・ダラボン
   原作 スティーヴン・キング 「霧(骸骨乗組員 収録)
   キャスト トーマス・ジェーン マーシャ・ゲイ・ハーデン
        ネイサン・ギャンブル ローリー・ホールデン
        アンドレ・ブラウアー トビー・ジョーンズ 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 12, 2008

NEXT─ネクスト─

Next

  2分先の未来だけ─しかも基本的には自分に関わることのみ─を見通す
 ことの出来る予知能力者の物語。同じP.K.ディック原作でスピルバーグと
 トム・クルーズによって映画化された「マイノリティ・リポート」の中の
 プリコグによる予知とそれを利用した逃走劇の部分だけをクローズアップ
 して一本の作品にしたような映画だ。原作とは全くの別物になっている
 らしく、ほとんどオリジナルの映画と思っていいだろう。だが、アメコミ
 好きでディック好きのニコラス・ケイジによるアイディアが素晴らしく、
 素材としてディックを使っただけと言ってもいい「トータル・リコール
 や「ペイチェック」とは違い、ディックらしさを残しながらも一級の娯楽
 作に仕上がっている。「2分先の予知」の映像化も手を変え品を変え飽きる
 ことなく楽しませてくれるし、女性の口説き方に一生懸命ああでもない
 こうでもない能力を使う主人公は親しみがわく。最後のオチは多少ずるい
 感じもするが、この映画に関して言えば悪いとは言い切れないだろう。
 その辺りもディックっぽいと言えばディックっぽいし。
  惜しいのは敵のキャラクターが立ってないことと、なぜリズだけ特別で
 彼女に関することだけは遙か未来まで見通せるかということに答を出して
 いないところか。その答を用意して物語に一ひねり加えればなお面白い
 作品になったのではないかと思うのだが。
  75点。ピーター・「刑事コロンボ」・フォークの健在ぶりも嬉しい限り。

 「NEXT─ネクスト─NEXT
  監督 リー・タマホリ
  原作 フィリップ・K・ディック「ゴールデン・マン
  キャスト ニコラス・ケイジ ジュリアン・ムーア
       ジェシカ・ビール ピーター・フォーク 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 07, 2008

スパイダーウィックの謎

Spiderwick

  非常に手堅く上手にまとまったファンタジーだった。問題のある家庭、
 残された手がかりと怪しい謎、好奇心と冒険、そして大団円。フレディ
 くんの一人二役もすばらしいし(本当にこの子は芸達者だな)、見えない
 世界が段々と顕わになっていく特撮も上手くできている。最後のオチも
 なかなかこじゃれていて利いているし、原作とは違うアーサーの処理も
 悪くない。少し毒があり、少し恐怖のある上質なファンタジーである。
  少し惜しいのは妖精の造形か。オーガー、ゴブリン、ホブゴブリン、
 ブラウニーの造形をもう少し一目で違うものだとわかるようにした方が
 良かったのではないかと思う。確かによく見れば違うのはわかるのだが、
 パッと見でわかる目印のようなものがついているとさらによかったの
 ではないだろうか。
  80点。ニコロデオンでなくてニッケルオデオンだよねぇ(笑)。

 「スパイダーウィックの謎THE SPIDERWICK CHRONICLES
  監督 マーク・ウォーターズ
  キャスト フレディ・ハイモア サラ・ボルジャー
       デヴィッド・ストラザーン ニック・ノルティ 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 06, 2008

紀元前1万年

10000bc

  原始時代を舞台にした映画といえば「恐竜100万年」である。もちろん
 人間と恐竜が同時代に生きていたわけはなく、科学的な考証はめちゃくちゃ、
 出てくる恐竜もイグアナにツノやヒレを貼り付けただけの子供だましだったり
 カクカク動く人形アニメだったりと、とても褒められるものではない。だが、
 この映画には技術の限界や考証の是非を越えて人を楽しませたい、楽しませる
 ためならいかがわしくても、ゲテモノでもいいという情熱や意欲というものが
 こめられており、私の好きな映画のひとつである(ラクエル・ウェルチも忘れ
 ているわけではない(笑))。だから、今回のエメリッヒの原始時代映画、この
 「紀元前1万年」もそれなりに期待して観に出かけたのだが。
  確かにマンモスは良くできてるし、建設途上のピラミッドは圧倒的な存在感
 を見せつけてくれる。ニュージーランドロケの景色も素晴らしいし、俳優陣も
 がんばっている。非常に良くできた冒険映画だと思う。だがその分、上手に
 まとまり、SFXも格段の進化を遂げて「あら」が見えなくなった分だけ、心に
 ひっかかるささくれというかトゲというか、何かが欠けているように思える。
 見終わった後に心に強烈に残るものがないと言った方がいいだろうか。
 もちろん、そういう映画の作り方も有りだろう。技術が進化し描くモノの制約
 がほとんど0に近づいた現代では、SFXや原始時代を売りにせず、ただそれが
 作品のための要素のひとつだったり、単なる舞台だったりする、そういう映画
 も増えていくのだと思う。でも私が求めているのはそういう映画ではなく、
 ケレン味たっぷりの、それこそ見せ物小屋のような要素を捨ててない映画の方
 だったりするのだな。残念。
  あと、蛇足になるかもしれぬが、現在あのような作りかけのピラミッドが
 残ってないということは、この映画は我々の住んでいるこの地球・この世界
 ではなく、似たような違う星・パラレルワールドのお話なのかもしれない。
 だったらもっとぶっ飛びましょうよ、という話でもあるのだが。
  そんなこんなで75点。もちろん私は恐竜100万年の方が好きですよ(笑)。

 「紀元前1万年10,000 BC
  監督 ローランド・エメリッヒ
  キャスト スティーブン・ストレイト カミーラ・ベル
       クリフ・カーティス 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

April 25, 2008

クローバーフィールド/HAKAISHA

Cloverfield

  実に良くできたフェイクだった。ニューヨークに巨大な怪物が現れ、人や
 街を蹂躙した時に被害者がホームビデオで撮影した「個人的な映像」という
 設定にすることにより、怪獣映画を作る際にどうしてもつきまとう様々な制約
 から自由に映画を作ることができている。そこをどう突破するのか、どの怪獣
 映画も苦労しているというのに、そこを軽々と突破しているのだから完全に
 企画の勝利だろう。画面も酔うと言うほど揺れなかったし、プライベート映像
 という設定を崩さない範囲内で上手に編集してあるので見にくいということも
 ない(多少あざとさを感じるカット割りなどは見られたが)。正直、やられたな
 やりやがったなという感じだ。
  だが、この映画が好きかと聞かれるとどうも首をひねらざるを得ない。上手
 に回避して突破した、怪獣映画の制約、それを四苦八苦しながら描くのが怪獣
 映画の醍醐味というものだと思うからだ。そういう意味でこの映画は「素材」
 でしかないと思ってしまう。どうせなら他の映像─お天気カメラや監視カメラ
 軍内部の記録映像なども作り、それらを上手く編集してきちんと片を付ける形
 にしてもよかったのではないだろうか。贅沢かな。
  それでも80点はあげてもいいかと。怪物の造形に今ひとつ魅力が足りない
 のもマイナスポイントか。

  「クローバーフィールド/HAKAISHACLOVERFIELD
   監督 マット・リーヴス
   キャスト リジー・キャプラン ジェシカ・ルーカス T.J.ミラー
        マイケル・スタール=デヴィッド マイク・ヴォーゲル
        オデット・ユーストマン 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 17, 2008

ジャンパー

Jumper

  「X-MEN2」のナイトクローラーを思わせるジャンプの描写は素晴らし
 かった。少しずつジャンプが上手くなっていくところや、短距離ジャンプ
 の効果的な使い方、それにいきなりあんなものがジャンプしてくるところや、
 あんなものをジャンプさせてしまうところなど、こと「ジャンプ」という点に
 関しては文句の付けようはないと思う。翔べたらなぁと素直に思えるし(笑)。
  だがストーリーに関してはどうだろう?。ハッピーエンドの体裁をとっては
 いるが、実際は何も解決していない。このお話ではジャンパーは永遠に孤独で
 死ぬまで狩られる運命だし、母親との因縁も何も決着していない。主人公が
 成長して一皮むけたようにも見えないし、ヒロインの心の動きもよくわから
 ない。先輩ジャンパーがなぜ主人公の前に現れたのか、最後どうなったのか
 も、パラディンという組織の背後関係も、爆弾の行方も銀行強盗の後始末も
 すべて放り出したままだ。単に脚本の失敗であるならばまだいいのだが、
 何となく続編を視野に入れていることが透けて見えるのが、どうにもいただけ
 ない。どこまで原作に縛られているのかどうかはわからないが、せっかく
 いいSFXがあるのだから、もっと脚本を練るべきだったのではないだろうか。
 簡単に「良いジャンパーと悪いジャンパー」でいいと思うのだがなぁ。
  SFXで10点増しの70点。あの電気縄に最初から致死量の電流を流して
 いたらいいのでは?(苦笑)。

  「ジャンパーJUMPER
   監督 ダグ・リーマン
   キャスト ヘイデン・クリステンセン ジェイミー・ベル
        レイチェル・ビルソン サミュエル・L・ジャクソン 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

March 10, 2008

ライラの冒険 黄金の羅針盤

Goldencompass

  原作は大きな賞も取り世界的なベストセラーとなっている小説。未読だが
 おそらく魅力に溢れた作品なのだろう。だがこの映画は単体として考えた
 場合、決して高くは評価できないと思う。全3部作を予定しているという
 ことなので、様々な謎が解けないまま次に続くのは仕方がない部分はある
 だろう。ダストの謎、ダイモンの謎、夫人の正体、教権の実態…。SFXも
 悪くないし、俳優たちの演技も素晴らしい。最後に騎兵隊よろしくジプ
 シャンが参戦するところは燃えるし、平行宇宙をまたがった世界の謎には
 ゾクゾクさせられるのも否定しない。それでもこの映画には欠点がいくつも
 ある気がするのだ。
  まず肝心の黄金の羅針盤の魅力があまりに乏しいこと。途中ライラが自身
 鏡と呼ぶ場面があるのだが、実際この映画の中の扱いでは機械的な「羅針盤」
 である必要はまったくなく、真実を映し出す魔法の鏡となんら変わらない。
 もう少し扱い方、読み取り方に機械を感じさせる要素、システマティックな
 「何か」がなければならないと思う。
  そして冒険に旅立つ前のライラの生活がほとんど描かれていないことも
 不満だ。子供たちだけで遊んでいる場面だけでなく、日々どんな暮らしを
 して、どういう性格をはぐくんで来たのかがわかる描写があってはじめて
 観客もライラと友に冒険の旅に出発できるはずだ。
  他にも、教権が敵役としてあまりにも形がはっきりしないこと(ニコール
 ・キッドマンの存在感でかろうじて成立している感じ)、長寿で空を飛ぶ
 くらいしか能力を見せてない魔女の位置づけがはっきりしないこと(銃器
 や火薬、電気設備はあるようだが、それと並び立つ「魔」女とは一体?)、
 サモエード族、タタール族と夫人あるいは教権との結びつきが描かれて
 いないこと、イオニクとラグナーの戦いとそれにまつわるエピソードに
 工夫がないこと等々。一応三部作すべて映画化されればつきあうつもり
 ではあるが、先行き不安なのも事実だな。
  70点。サム・エリオットとイアン・マッケランに免じて(笑)。

 「ライラの冒険 黄金の羅針盤THE GOLDEN COMPASS
  監督・脚本 クリス・ワイツ
  原作 フィリップ・プルマン
  キャスト ニコール・キッドマン ダコタ・ブルー・リチャーズ
       ベン・ウォーカー ダニエル・クレイグ 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 18, 2008

デイ・ウォッチ

Daywatch

  前作「ナイト・ウォッチ」を十分楽しめたので期待して観に出かけた
 続編である。結論から言うと前作ほどの衝撃はない。一本のチョークに
 よってすべてをやり直せるというストーリーのせいもあるだろうが、
 全体的にこぢんまりとまとまってしまった感じが否めない。手探りで、
 だがしかし強烈な意志と決意によって力で押しまくり、ハリウッドには
 ない希有な雰囲気を醸し出していた前作の方が面白かった気がする。
 次の第3部はとうとうハリウッド資本が入り、「本編言語は英語」での
 製作になるらしく、最初の魅力がどんどん薄れていくのではないかと
 危惧している。原作の第1部を分けて第1部・第2部とした映画の
 第3部、はたしてどうなることやら。観には行くだろうが、次は今回
 ほどの期待は持てないかな。
  70点。Het(ニェット)がピンと来るともっとカタルシスがあったの
 かも。

  「デイ・ウォッチDAY WATCH
   監督 ティムール・ベクマンベトフ
   キャスト コンスタンチン・ハベンスキー マリア・ポロシナ
        ウラジミール・メニショフ ガリーナ・チューニナ
        ヴィクトル・ヴェルズビツキー ジャンナ・フリスケ 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 18, 2008

光の六つのしるし

Theseeker

  原作を読んでいないのであくまでこの映画を見ただけの感想なのだが
 ごくまっとうに作られたごく普通のファンタジーという印象。思春期を
 迎えた少年が自分に秘められた宿命に出会い、アイテムを集めて闇の勢力
 と戦い光を取り戻す。どこにでもあるようなファンタジー、どこにでも
 あるような設定とストーリー。キャラクターも別段魅力的というわけでは
 ないし、SFXにもこれといって目立つところはない。上映館がごく少な
 かったのも肯けるというものだ。
  この作品でどこにその良さを見いだせるかというと、それはおそらく
 時間─歴史に立脚したストーリーであるというところだろう。闘鶏の
 エピソードにもっともそれがよく現れている。登場人物を描写する部分を
 思い切りカットして、時間を旅しながら光のしるしを集めるところを
 もっと全面に押し出した方が面白い作品になったのではなかろうか。
 まぁ、原作付きではそうもいかないのかもしれないが。
  70点。これから原作読んでみようと思います。

 「光の六つのしるしTHE SEEKER:THE DARK IS RISING
  監督 デヴィッド・L・カニンガム
  原作 スーザン・クーパー
  キャスト アレクサンダー・ルドウィッグ イアン・マクシェーン
       フランセス・コンロイ クリストファー・エクルストン 他

 *上映、本日まででした。あしからず。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

January 08, 2008

魍魎の匣

Mouryouh

  2008年最初の映画は京極夏彦原作の京極堂シリーズ第二弾、である。
 もともとあの膨大な量の原作をそのまま映画化しようというのは無理な話。
 となれば、どこかを削り、何かをかけることによって一本の作品にするしか
 ない。シリーズ第一弾の「姑獲鳥の夏」では実相寺監督がディテールを省き
 全編を実相寺カラーに染め上げることで一本の作品にしていた。今回の
 魍魎の箱では原田眞人もっと大胆なアプローチを試みている。ネタバレに
 なるので細かくは書かないが、本当に思い切りよく原作の「ある部分」を
 捨てているのだ。その上でグロの要素だったり、大がかりな舞台設定、
 そしてアクション(京極堂にアクションとは!)をかけあわせ、実に上手く
 一本の映画に仕上げているのだ。原作への、そして原作のキャラクターへの
 愛情を欠くことなく、それでいて他のナニモノでもない原田眞人の映画に
 なっているのだからおそれいる。立派に成功した映画化と言っていいのでは
 ないだろうか。
  でもねぇ。やはり私が見たいのはこれでもかとウンチクを語りまくって
 憑き物を落とす京極堂だし、この魍魎の箱では建物全体が臓器であり体で
 あるというカラクリだったのだがなぁ。その点では不満の残る作品であった
 のも事実。まぁどんな映画化でも不満は残るものなのだが。
  70点。さて次の狂骨の夢は映画化できるのでしょうか?。

 「魍魎の匣
  監督 原田眞人
  原作 京極夏彦
  キャスト 堤真一 阿部寛 椎名桔平 宮迫博之 田中麗奈
       黒木瞳 宮藤官九郎 柄本明 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

December 25, 2007

ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記

Ntbos

  前作「ナショナル・トレジャー(DVD)」の完全なる続編。キャストも皆
 再結集して、実に正しい続編に仕上がっている。アメリカの歴史と観光地を
 巡る基本線も同じ。ただ今回は謎解きよりもアクション、そしてコメディに
 シフトしているかな。暴力は至って少ないし、セクシーなシーンも控えめ。
 さすがディズニー、安心して観ていられる映画だし、事実そこそこ楽しめた
 のではあるが、それよりもこの映画を観て思ったのは「アメリカ人は本当に
 自国の、自分たちの歴史や伝説を欲しているのだな」ということだった。
 たくさんの史実のなかに堂々と数多のフェイクを仕込み、伝説の黄金の都を
 「現実に」発見させてしまうのだから、考えてみればとんでもない映画なの
 である。大統領執務室の机にあのような仕掛けがあるなんて、アメリカ人は
 すんなり受け入れられるのだろうか?とさえ思ってしまう。そこまでして
 自国に秘められた伝説や隠された宝があると思いたいのか?と。思いたいの
 だろうな(笑)。アメリカの歴史を勉強して、なおかつアメリカ人になりきる、
 あるいはすべてを忘れて頭を空にして観るのが正解かと。
  75点。エド・ハリスのキャラクター付けが甘いのが残念。

 「ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記
         NATIONAL TREASURE BOOK OF SECRETS
  監督 ジョン・タートルトーブ
  キャスト ニコラス・ケイジ ダイアン・クルーガー
       ジャスティン・バーサ エド・ハリス
       ジョン・ボイト ヘレン・ミレン 他

| | Comments (0) | TrackBack (0)

December 18, 2007

アイ・アム・レジェンド

Iamlegend

  3度目の映画化なのだ。地球最後の男