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October 12, 2012

アイアン・スカイ

Ironsky

  久しぶりの新宿武蔵野館にて観賞。いや、新宿自体が久しぶりだった
 のだが。
  結論から言うと私には単なる悪ふざけの映画としか思えなかった。
 第二次世界大戦後ナチスの残党が密かに生き延び、月の裏側で復讐の
 機会をうかがっており、とうとう地球侵攻を開始する。そのアイディア
 と、宇宙からナチス艦隊が攻め込んでくるという画の圧倒的な力から
 きちんと作ればとてつもなく面白い映画ができるはずだ。もちろん
 アイディアがアイディアだけに風刺の要素が入ったりコメディ映画に
 なったりするのは決して悪いことではないとは思うのだが、この映画は
 その風刺やコメディの方を優先し、とりあえず面白そうならなんでも
 ぶち込んでやろうという、まるで学芸会のようなノリで作られている
 ため乗ることが出来ないのだ。悪ふざけを載せるストーリーの骨格の
 部分がしっかりしていないのだな。少なくとも、「大戦後月面にまで
 行くことが出来、そこで70年という期間を経たナチス」の考証と
 面白さやネタのバランスがもっときちんと取れていたら違った結果に
 なっていたのではないかと思う。
  過去の遺物のようなナチスと現代という時代が出会う時間的な
 ギャップのおかしさ。現代の政治に対する痛烈な風刺の笑い。そして
 SF的なセンス・オブ・ワンダー。考えてみればこれらを一本の映画に
 しっかりまとめてみせるのは至難の業なのかも知れない。
  70点。インターネットを通じて世界中から出資を募って作られた
 この映画、いい先例になって欲しいものだが、さて。

 「アイアン・スカイIRON SKY
  監督 ティモ・ヴオレンソラ
  キャスト  ユリア・ディーツェ ゲッツ・オットー
       クリストファー・カービイ ペータ・サージェント
       ステファニー・ポール  ティロ・プリュックナー
       マイケル・カレン ウド・キア 他

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