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September 10, 2012

プロメテウス

Prometheus

  一応ネタバレはしないように書いているつもりのこのブログの映画感想、
 今回のプロメテウスに関してどこまで書いていいか微妙なところなのだが、
 あちこちの感想やwikiにも書いてあるので今回は「その点」はぼやかさず
 書く。完全に白紙の状態で映画を観たい人は以後を読まないようにお願い
 したい。

  CMでは何も触れていないが、この映画はあの「エイリアン」の前日譚だ。
 エイリアンのあの独特な形の宇宙船や、砲台かとも思える謎の異星人の
 「座席」が登場するし、最後にはあのエイリアンがいかにして誕生したかと
 いうネタばらし的なシーンもある。同じリドリー・スコット監督の手による
 作品だし、単純にエリイアンの前日譚として楽しむなら全く問題がないと
 言っていい。簡単にヘルメットを脱いでしまうとか未知の生物に気安く手を
 出すとか、意味もなく怪物化して戻ってくるクルーとか、今時のSF映画で
 そんなことしちゃう?と目を疑うシーンもなくはないが、単純に楽しめる
 普通の大予算B級SFにはなっていると思う。
  だが、そこにはあの「エイリアン」の衝撃はない。しかも人類の起源を
 探るとした宣伝にもかかわらず、謎はほとんど解明されずに宙ぶらりんの
 ままだ。もちろんすべてを謎にくるむ手法やそういう映画もないとは言わ
 ないが、それにしては様々な物事がわかりすぎる。これは私の勝手な憶測
 だが、「エイリアンの前日譚」という位置づけと「人類の起源を探るSF」
 という位置づけが齟齬を起こしているのではないだろうか。「エイリアン」
 につなげるために明らかにしなければならない要素と、人類の起源の謎を
 探る上で隠さなければならない要素が上手に取捨選択されていない、
 そんな印象なのだ。すべてを明らかにせよとは言わないが、せめて「なぜ
 人類を作り出してなぜ滅ぼそうとするのか」あたりまでわからないと
 「エンジニア」の行動原理がさっぱりわからないし、せっかく登場しても
 ただの怪物扱いではあまりにも悲しすぎる。やりようによってはもっと
 面白い映画が出来上がるはずな内容だけに実に惜しい、そんな作品だった。
  70点。アンドロイドを演じたファスベンダーを始めとしてキャスト陣
 の演技はとてもよかっただけに返す返すも残念至極なり。

 「プロメテウスPROMETHEUS
  監督 リドリー・スコット
  キャスト ノオミ・ラパス マイケル・ファスベンダー
       シャーリーズ・セロン ガイ・ピアース 他

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