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February 27, 2012

TIME/タイム

Intime

  この映画のキモは「不老不死」と「持ち時間の通貨化」の組み合わせ
 だろう。そしてその意味では新しいビジョンを示すことに成功している
 と思う。特に数秒足りずに死んでしまう母親のシークエンスは今までに
 経験のないものだった。最初の数分できちんと世界観を提示するあたりも
 悪くないし、映画としての出来は決して悪くはないと思うのだが⋯。
  ワンアイディアで映画を一本作ってしまうということは嫌いではないし
 2時間の映像作品であれば、それこそが醍醐味であるとも思うのだが、
 この映画はいかんせん食い足りないのだ。一つのアイディアを出すという
 時点で満足してしまって、そのアイディアを活かすためのもう一歩が
 足りていない感じ。だからこそああいう最後でお茶を濁すしかないのだ。
 あのラストにするのなら、主人公に100年をくれるハミルトンの存在は
 必要ないだろう。最初から強盗になってしまえばいいのだから。この
 映画の流れであれば、主人公は体制の大元にたどり着かなければ嘘だし、
 このシステムをどう破壊してくれるかに期待してしまうというもの。
 ひょっとして上手いオチを考えつかなかったのではないかとさえ勘ぐって
 しまう。単純にダークサイドヒーローにするのは気恥ずかしかったのかな。
  あれだけ科学の進んだ世界あれだけ荒廃したスラム街で、あれだけの
 セキュリティーしかないのもひっかかるし、寝ている間に時間のやりとり
 ができるのであれば主人公の寝姿はあまりに無防備すぎる。もう一つも
 二つも練り込んだ方がよかったと思える作品であった。
  70点。キリアン・マーフィはよかったけど25歳には見えないなぁ。

 「TIME/タイム」IN TIME
  監督・脚本・製作 アンドリュー・ニコル
  キャスト ジャスティン・ティンバーレイク アマンダ・セイフライド
       キリアン・マーフィ ヴィンセント・カーシーザー 他

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