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June 27, 2011

スカイライン─征服─

Skyline

  「2012」や「デイ・アフター・トゥモロー」の特殊効果で知られる
 VFXスタジオ、「Hydraulx」のスタッフがメジャースタジオから離れ
 ローバジェットで仕上げた壮大なインディペンデンス映画である。
  まず驚かされるのはその低予算ぶりだ。2億ドルもの巨大バジェット
 が珍しくなくなったなかで、なんと100万ドル程度の製作費で作られて
 いるとのこと。これはこの映画を作ったストラウス兄弟が、「上層部」
 にあれこれ口を出されることなく、自分たちだけの手で自分たちの作り
 たい映画を作ろうとしたその結果だ。この成果をみてこれから各VFX
 スタジオが映画製作に乗り出してくるかも知れない。大歓迎である。
  さてその内容だが、SF映画として見ると実は「地球が侵略された」
 というたった一行で済む。この映画には地球を救う英雄もいないし、
 宇宙人を撃退してくれる細菌も存在しない。敵の弱点が水だったりも
 しないし、光り輝く異星人が光線技で助けてくれたりもしない。ただ
 ひたすら宇宙人の侵略とそれに振り回される市井の人々を描いただけ
 の映画だ。今まであったようで無かった、かなり思い切った内容で
 ある。おそらくは「宇宙戦争」とか「クローバーフィールド」に
 対する兄弟の「解答」なのではないだろうか。もちろん、だからと
 言って見るべき点がないわけではない。町を破壊しない、拉致を目的
 とした侵略は今までになかった新しい形だし、チョウチンアンコウの
 ように光で人を惹きつけるというのも面白いと思った。確かに脚本の
 練り込みは今ひとつという感じだが、結果を恐れずにチャレンジした
 ストラウス兄弟の心意気を感じる映画であった。
  ただ最後のあれは必要だろうか。続編が企画されているとのこと
 なのでそのためのシーンでもあるのだろうが、私はあの部分はない
 方が良かったのではないかと思う。どんなに陳腐に見えようが、あの
 キスシーンで終え、あとは延々と世界の惨状を描写するだけにした
 方がこの映画らしかったような気がするのだが。続編を作るとしたら
 キスシーンから始めればいいのであって、そうできないところが
 少し弱いかなと思ってしまうところ。冒頭のシークエンスもわざわざ
 あそこに持って来なくても、普通にLA行きの飛行機内部から始めて
 いいのではないだろうか。
  どちらにしても予算的にも製作体勢的にも、そして内容から考え
 ても避けて通るわけにはいかない、トピックな映画であることは
 間違いない。あ、いやもちろんSF映画好きでない普通の人は避けて
 通ってくださいよ?(笑)。
  意気込みを買って80点。クリーチャーやビジュアルの独創性が
 もう少しあればな、とは思う。

 「スカイライン─征服─SKYLINE
  製作・監督 コリン・ストラウス グレッグ・ストラウス
  キャスト エリック・バルフォー スコッティー・トンプソン
       ブリタニー・ダニエル デヴィッド・ザヤス
       ドナルド・フェイソン 他

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