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January 06, 2011

トロン・レガシー

Tron_legacy

  「トロン」という映画は画期的な映画だった─と私は思っている。
 世界初のCGを使った映画というだけではなく、シド・ミードやメビウス
 によるデザインの素晴らしさはそれまでにない映像美術を見せてくれたし、
 そして何よりまだまだ発展途上の端緒にあったコンピューターについて
 徹底的にリサーチして仕上げた脚本は、まさに「電脳世界」に入り込むと
 いう経験を味わうことが出来た。ライトサイクル(どちらかというと
 光電子バイクと呼びたい(笑))の疾走は本当に心躍る体験だった。
  そして今回の30年ぶりの続編のトロン・レガシーであるが、光電子
 バイクが直角に曲がらないあたりに不安を感じつつ観に出かけたのだが
 やはりその心配は的中してしまったようだ。まず何より問題なのは主人公
 がコンピューターの中の世界に入り込むという感じが一切と言っていい
 ほど描かれていないことだ。レーザーで読み込まれ取り込まれるところも、
 前作を観たなら当然わかるだろうと言わんばかりの簡単な描写で済ませて
 いるし、中に取り込まれた後も、そこが電脳世界だという描写がほとんど
 なかったように思う。確かにCG技術の進歩により「リアルな」電脳世界
 を描くことはできているかもしれないが、単にリアルなだけではただの
 異世界と同じである。単にキャラクターやネーミングだけを継承するだけ
 ではトロンである意味はないのではないか、そう思うのだ。
  最後の締め方も気になったな。向こう側の世界とこちら側の世界は
 やはり最後には分かたれていなければならないと思う。いや、絶対にそう
 でなければならないというつもりはないが、お話としてはそうであった
 方が落ち着くだろうし、少なくとも冒険が終わった後からこれからどう
 なるのだろう?と思わせてはいけないと思うな。
  3D技術は確かに進歩していたと思う75点。ビットもバグも出て来な
 かったしなー。

 「トロン・レガシーTRON LEGACY
  監督 ジョセフ・コジンスキー
  キャスト ジェフ・ブリッジス ギャレット・ヘドランド
       オリヴィア・ワイルド ブルース・ボックスレイトナー 他

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