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November 30, 2010

デスカッパ

Deathkappa

  特殊メイクアップの世界では日本の第一人者であり、監督しても幾多の
 映像作品を発表している原口智生作品であり、CGに頼らず、着ぐるみ・
 ミニチュアセット・操演・ギニョールなど、昔ながらの「特撮」によって
 作られた怪獣映画ということで、渋谷で夜9時からののレイトショーと
 いう過酷な条件(笑)にもかかわらず、がんばって観に出かけた──のだが。
  やりたいことはわかるし、そのやりたい気持ちもよくわかる。操演の
 ワイヤーをわざと見せていたり、水槽を使った原爆のキノコ雲の描写、
 着ぐるみと違うことがあからさまにわかるギニョールなど、特撮好きには
 笑いながら突っ込んで楽しむ箇所が盛りだくさんだし、賛否両論があると
 思われるカラオケビデオ風演出も許せないわけではない(やや冗長だが)。
  ただねぇ…。一生懸命真面目に作ろうとして、ぎりぎりまで粘った結果
 の「ボロ」なら微笑ましく、かえって魅力にさえ思えるものだが、最初
 から狙って作り出した「ボロ」で人を感動させる・魅了するには、絶妙の
 さじ加減が必要なはず。だがこの映画ではそのボロをわざと作る作業が
 かなり「悪ふざけ」の方にシフトしていて今ひとつ乗り切れないのだ。
 脚本部分で遊びがあるのもいい、演出部分で遊びがあるのもいい。ただ
 コンセプトから考えると技術に関しては真面目に真摯に取り組んだ方が
 いい映画になったと思うのだが。ワイヤーが見切れるのはいいが、その
 ヘリが飛んでないように見えるのでは本末転倒ということだ。
  意欲を買ってぎりぎり合格の70点をつけたいが、普通の人には決して
 おすすめできない問題作である(笑)。星光子と桜井浩子は役割逆の方が
 よかったんじゃないかな?。最後のあの平田弥里の姿を見てウルトラQを
 思い出したのは私だけではないはず。

  「デスカッパ
   監督 原口智生
   キャスト 平田弥里 深華 なべやかん 柴田秀勝
        荒木しげる 星光子 桜井浩子 庵野秀明 樋口真嗣 他

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