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May 19, 2008

ミスト

Mist

  救いの全くない映画だった。
  霧とその中に存在するナニモノかという超常的な現象よりも、そのために
 極限状態に置かれた人間の醜さや愚かさの描写に眼目を置き、あえて救いの
 ない映画にした意図はわからないでもない。ハッピーエンドが当たり前の
 ハリウッド映画にあって、このエンディングを持ってくるその勇気と英断は
 賞賛に値する。実績のあるフランク・ダラボンとスティーヴン・キングの
 コンビだからなしえたことだろうか。
  だが、ここまで救いのないエンディングを見せるのなら、もっともっと
 人間の描写とストーリーラインに工夫が必要だったのではないだろうか。
 登場する人間の反応は皆どこかで見たことのある典型的なものばかりな
 気がするし、全くと言っていいほど伏線のないストーリーはまっすぐに
 ながれていくだけ。主人公のポスターアート描きという職業が何かに
 活かされるとか、祖父の樹のエピソードに何か裏があるとか、つらいだけ
 ではない何かが必要だったのではないかと思う。衝撃的なエンディングを
 もっともっと活かす手があったと思うのだ。
  70点。最近こういう搦め手から描くSF映画が多いような気がする。
 昔のような正面突破で気持ちのいいSF映画を作るのは難しい時代なの
 だろうか。

  「ミストThe Mist
   監督 フランク・ダラボン
   原作 スティーヴン・キング 「霧(骸骨乗組員 収録)
   キャスト トーマス・ジェーン マーシャ・ゲイ・ハーデン
        ネイサン・ギャンブル ローリー・ホールデン
        アンドレ・ブラウアー トビー・ジョーンズ 他

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