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May 02, 2006

V フォー・ヴェンデッタ

Vendetta

  二本目はマトリックスのスタッフにより作られたこの作品。
 最初に断っておくが、決してつまらない作品ではないと思う。最後まで
 マスクを取らなかったヒューゴ・ウィービングや、スキンヘッドもいとわず
 この映画にのぞんだナタリー・ポートマンの演技。簡単にまとめることは
 難しいだろうと思われた原作コミックを映画向けにきっちりと脚本化した
 ウォシャウスキー兄弟の手腕。経緯がどうあろうとラストシーンのカタルシス
 は素晴らしいものだと思う。
  だが、どうにも中途半端な飲み下せない感じが残るのは、原作者である
 アラン・ムーアが製作途中に激怒してこの映画から降りたことと無関係では
 あるまい。原作を読んだわけではないので確かなことは言えないが、
 おそらく映画のためにエンターテインメントの要素がかなり水増しして
 あるのだろうという気がする。この物語は革命の物語ではなく、一個の
 狂った男の復習譚なのだ。もっと悲惨でもっと暗くてもいい。確かに独裁
 に対して反旗を翻した英雄の物語の体裁を取ってはいるが、それならば
 Vはマスクをはずさなければおかしい。彼がマスクをしたままであるのは
 彼が英雄などではないということの一つの現れだと思うのだ。彼が体制を
 覆そうとしたのは、それが仇にもっとも痛い一撃を与えることになる、
 ただそれだけのことだった、それだけのことであってほしい。そんな感想
 を持ったな。
  個人的に好きかどうかと言われればこれもまた微妙。合格点はクリア
 しているとは思うので75点。もっとも心に残ったのは「どんな作用にも
 かならず同じだけの反作用が働く」ということ。

 「V フォー・ヴェンデッタV FOR VENDETTA
  原作 アラン・ムーア(ノンクレジット) デイビッド・ロイド
  監督 ジェイムズ・マクティーグ
  キャスト ナタリー・ポートマン ヒューゴ・ウィービング
       スティーブン・レイ ジョン・ハート 他 

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