« 燕 | Main | ちびロボ! »

July 15, 2005

宇宙戦争

wotw

  1898年という百年以上も前に書かれた原作を、1953年の最初の映画化
 以来、約50年ぶりに再映画化した作品。前にも書いたことがあるが、映画を
 リメイクするにはリメイクするだけの「何か」がなければならないと思う。
 それは例えばSFXの進歩により今まで描写できなかった映像を見せることが
 できるようになったから、であったり、監督に前の映画とは違う解釈を示すことが
 できるという自信があるから、であったり。その理由にどれだけ納得させられる
 モノがあるかどうか、そこが最も大事なことであろう。
  そして今回の宇宙戦争の映画化だが、確かにSFXは素晴らしいものがあった。
 SF映画としてだけではなく戦争映画としても評価に値するだけの映像がいくつも
 並んでいたと言えるだろう。冒頭の街の破壊から戦争の開始、暴徒と化した群衆と
 転覆するフェリー、極限状態におかれた人間の異様な行動。そして前作では技術的
 な問題から「足」のないウォーマシンだった火星人の乗り物が、今回はしっかりと
 三本足で立つトライポッドへとなっていたのもポイントだったのかもしれない。
  だがそこを差し引いて考えても今回の映画化が成功だったかというと首をかしげ
 ざるをえない。どうにも中途半端なのだ。原作が百年前のものだというところから
 削らなければならない要素もある。火星には高等知性体は棲息していない!。そこ
 のあたりはしっかりとカットして現代風にしておきながら、前作を踏まえたシーン
 には古くささが漂う(観客に赤外線探知くらいできて当然と思わせちゃダメだ!)。
 トム・クルーズの演じる主役の家族に的を絞って描いたのは悪くないが、その物語
 にはきっちりとした答が出ていない(会えればそれでいいのかよ!)。
  そして最大の問題点は目玉であるはずのトライポッドが少しも美しくない所だ。
 たとえ足がなくてもウォーマシンには色気があった。3という要素を基本にまとめ
 られた前作の敵のイメージの強烈さに比べて、今回の敵は印象に残らないのだ。
 映画の終え方も前作を踏襲しているのだが、今回のこの映画にたいしてそれで
 正解であったとはとても思えない。パンフレットではとにかくスピルバーグの
 仕事の早さ、持っているビジョンの正確さが書かれていたが、単に製作期間が
 足らなかったことへの言い訳なのではないかと思ってしまう。
  何を期待して観に行くかによってはひどく落胆してしまう可能性のある映画。
 ギリギリの70点。もっと短く切れると思うけどどうだろう?

  「宇宙戦争
   監督 スティーブン・スピルバーグ
   キャスト トム・クルーズ ダコタ・ファニング ティム・ロビンス
        ミランダ・オットー ジャスティン・チャットウィン 他

|

« 燕 | Main | ちびロボ! »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/39551/4985428

Listed below are links to weblogs that reference 宇宙戦争:

» 宇宙戦争 War of the Worlds [適当日記]
先日観ましたよ宇宙戦争!ん~~~。~(-゛-;)~なんてゆーか公開したタイミング [Read More]

Tracked on July 16, 2005 at 02:29 PM

« 燕 | Main | ちびロボ! »