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December 03, 2004

変身

henshin

  カフカの小説の中で不条理小説としてもっとも有名な「変身」の映画化作品。
 本来ならこの小説は映像化できる類のものではない。変身後の虫をCGや着ぐるみで
 表現したのでは、この小説のもっとも大切な部分を失ってしまうことになるからだ。
 この映画はその虫をSFXをほとんど使わずに人の「演技」のみで表現するという
 大胆な手法を採っている。それは本来は舞台用に考えられた手法だったようで、
 確かにこの演技を生の舞台で見せられれば、その威圧感・存在感は途轍もないものに
 なるだろう。確かに「変身」を表現するのにはこの手しかないのかもしれない。
 だがそれが映画というフレームの中で上手く機能しているかというと、首をかしげ
 ざるをえない。これだけCGの発達した映画という枠の中においては、この
 人の演技のみという手法は説得力を持つのが難しいのではないだろうか。
  丁寧に作られているし、プラハの街が持っている雰囲気も映画の出来に一役
 買ってあり得ないだろう変身の映像化をかろうじて成立させているとは思うのだが。
 どうにも評価の難しい作品であった。とりあえず小説を読んでみたくなり、文庫本
 を買ってきた(笑)。
  70点。人によってはこの上なくはまる映画だとは思います。

  「変身」DIE VERWANDLUNG
   原作 フランツ・カフカ
   監督 ワレーリイ・フォーキン
   キャスト エヴゲーニイ・ミローノフ ナターリヤ・シヴェツ 他

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