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October 28, 2004

デビルマン

devilman

  さて鳴り物入りで製作され、追加CGシーンのために公開を延期までしたこの
 「デビルマン」だったが、危惧した通りどうしようもない作品であった。

  まず内容がダメ。デビルマンの表層を薄くなぞったシーンを単に羅列しただけの
 この脚本で一体誰が納得したのだろう。デビルマンという作品が持っている核とでも
 いう部分を一切すくいとることなく、スキャンダラスだったりショッキングだったり
 したシーンをまねるだけの内容に本当にがっかりした。いや、原作のシーンを忠実に
 まねてくれるのならそれだけでもまだ価値がある。この作品はそういう部分が一切と
 言っていいほど無い。デビルマンと呼ばれるモノが登場する、デビルマンという
 タイトルの、しかし本来のデビルマンとは遠くかけ離れたものとなってしまった。
 神と悪魔と人間の戦いの歴史という観点がほとんど描写されていないし、人間が
 どうなったのか、デーモンがどうなったのか(そしてシレーヌがどうなったのか)、
 決着がつけられていないことが多すぎる。そしてこの映画がデビルマンというモノを
 わかっていないことを如実に表しているのはラストシーンだ。どうしてデビルマンで
 あんなラストになるのか理解に苦しむ。理解したくもないが。
  その上主役二人があんな大根では救いようがない。いや主役どころかきっちりと
 芝居できる役者がほとんど起用されていなかったのではないか?。学芸会ではないの
 だからもう少しきちんと芝居できる役者を使って欲しい。だいたい明と了が同じ
 顔であることで、何か描かれるモノがあったのだろうか?。
  CGで描かれたデーモンやデビルマンもそれなりのできにしか見えなかったな。
 特にサタンは役者の大根さ加減も手伝って「天使然」としたところが一切感じられ
 なかった。デーモンと天使との間にはもっと根本的で哀しいまでに断絶的な差が
 あってしかるべきだろう。
  唯一と言っていいほど気に入ったのは戦いのシーンで一瞬挿入される劇画調の
 処理くらいか。それにしたってすでにどこかで見たことがあるような処理では
 あったのだが(苦笑)。
  65点。キャシャーンといいデビルマンといいどうしてこうなってしまうのか。
 ハリウッドにまかせた方がよっぽどいいものが出来そうだと思ってしまうのは
 実に哀しい現実である。

  「デビルマン」DEVILMAN
   監督 那須博之
   キャスト 伊崎央登 伊崎右典 酒井彩名 渋谷飛鳥
        冨永愛  宇崎竜童 阿木燿子 ボブ・サップ 他

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